自費出版では出版社の選定、契約書の取り交わし、原稿作成など、さまざまな場面で著者に判断が求められます。
そのため「費用やサポートが最初に求めていたものと違う……」と感じ、出版社とトラブルになってしまうこともあります。
今回はそうしたトラブルを避けるため、何に気をつけるべきなのかをまとめました。
自費出版では編集から流通まで、出版にあたって発生する全費用を著者が負担します。
一方、商業出版では著者ではなく出版社が全費用を負担します。
そのため自費出版を選択する場合は、
・自身の出版目的にふさわしい出版社か
(例:より多くの人に書籍を読んでほしい→書店流通に強い出版社を選ぶ)
・適切な予算を提案しているか
・担当者は信頼に値するか
最低限、以上のことはチェックする必要があります。
これらのチェック項目を基準に、最も信頼できる出版社を選択します。
チェック項目は、さらに以下のように細かく分けることができます。
まずは出版社に相談します。
電話・メール・対面など、その方法はさまざまです。
このとき、企画書や作品へのコメントを求めることに終始してしまいがちですが、出版に関する疑問点を解消しておくことも忘れないようにしましょう。
出版社に対し自身の要望を明確に伝えておくことで、契約内容の理解や書類の取り交わしがスムーズになります。
事前の打ち合わせで出版社から説明された要項を把握するだけでは、契約書の読み込みが不十分になってしまいます。
契約書の条文は、著者にとって有利な内容ばかりとは限りません。
どこまで自身で負担しなければならないのか、出版までの流れを想定して考えましょう。
不明な点や理解できない文章・用語がある場合は、必ず確認を取りましょう。
契約が完了したら、出版社は原稿の編集を始めます。
原稿の修正をめぐって、著者と編集者の衝突が多くなるタイミングです。
お互いが真剣に良い書籍を作ろうとしているからこそ、こうした事態はある程度避けがたくもあります。
原稿と向き合う時間が増えることで、生みの苦しみを味わうこともあるかもしれません。
自分と編集者、どちらの意見をどれほど採用するかは悩みどころですが、家族や友人などにも相談しながら、客観的に判断する必要があります。
原稿が完成したら、書籍のデザインや帯に書く文などを決定します。
書籍の印象を大きく左右する重要な作業なので、装丁は編集者とデザイナーが協力して進め、帯文は出版社が社内外と連携しつつ慎重に決めていきます。
どちらも専門的な知識や経験が必要な作業です。
出版社からの意見を尊重しても構いませんし、著者の意見を積極的に伝えても構いません。
ただし、丸投げはせずそのつど状況を確認しましょう。
自費出版では、特に流通・販売でトラブルが発生する傾向にあります。
出版社によっては、配本できる書店の規模や地域に偏りがあったり、書店内の目に留まる棚に並べるだけの流通力が足りなかったりすることもあるためです。
そのため、書籍を刊行する出版社の流通システムは必ず確認すべきです。
確認する主なポイントとして、以下の項目が挙げられます。
また、広告を掲載して販売数を増やす戦略もあります。
著者の知名度が低い場合、書店の棚にただ並べるだけでは販売数は増えません。
そのため、新聞などの媒体に広告を載せるなど工夫をしましょう。
以上が自費出版の注意すべきリスクと対策になります。
出版に至るまでには様々な試練が立ちはだかります。
情報収集や出版社とのコミュニケーションは積極的に続けましょう。
幻冬舎ルネッサンス新社では、本を作る楽しみを自費出版という形でお手伝いしております。
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