ビジネス書の書き方講座、今回はビジネス書の構成について考えていきましょう。
目次に着目し、その重要性と参考事例をご紹介していきます。
まず目次ですが、ビジネス書はとりわけ目次の作成に注力する必要があります。
前回でも説明しましたとおり、ビジネス書を読む読者は、何らかの悩みや苦手意識といった課題を抱えています。それを解決するためにビジネス書を手に取るわけですから、タイトルや目次などの目立つ箇所を見て、知りたい内容が含まれているかを判断しているのです。
読者が知りたい、面白そうだ、といった興味関心を持たせるきっかけがビジネス書になければ、書棚に戻されてしまいます。そのため、目次は自身が書きたいことよりも、読者の視点を重視し吟味していきましょう。
では、読者に知りたい、面白そうだと思わせるビジネス書の目次とは、どういったものなのでしょうか。
さまざまな表現の仕方がありますが、近年ベストセラーとなったビジネス書、岸見一郎/古賀史健著「嫌われる勇気」から考えて見ましょう。
この書籍の目次は、以下の4つになります。
・第1夜 トラウマを否定せよ
・第2夜 すべての悩みは対人関係
・第3夜 他者の課題を切り捨てる
・第4夜 世界の中心はどこにあるか
(出典:ダイヤモンド社「嫌われる勇気」)
多くの人がどうしようもないと思っているトラウマは、否定しないと人は変われないこと、読者を悩ませる出来事はすべて対人関係でしかないこと、他社の課題は切り捨ててしまおう・・・。
「嫌われる勇気」というタイトルのとおり、意外性を感じさせる目次になっていますね。
また、2014年に人気となったビジネス書、ロバート・キヨサキ著「金持ち父さん貧乏父さん」も見てみましょう。
・教えの書―金持ち父さんの六つの教え
(金持ちはお金のためには働かない;お金の流れの読み方を学ぶ;自分のビジネスを持つ;会社を作って節税する;金持ちはお金を作り出す;お金のためでなく学ぶために働く)
・実践の書(まず五つの障害を乗り越えよう;スタートを切るための十のステップ;具体的な行動を始めるためのヒント)
(出典:紀伊国屋書店「金持ち父さん貧乏父さん」)
こちらは、各項目のポイントをひとことで簡潔まとめており、本文を読む前にどんな内容なのかが想定できるビジネス書になっています。意外性を押した目次と同様、本文を読む前から読者の興味を引くことができる目次になっていますね。
このように、すでに出版されているビジネス書からもさまざまな傾向が分かります。自身が面白いと思うものを分析しながら、読者視点に立つことを忘れずに、目次を作成していきましょう。
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