コラム

多忙な著者の強い味方! ゴーストライターとはひと味違うブックライターを知る**

「ブックライターという言葉を聞いたことはあるけれど、具体的にそれがどんなものかわからない」という方も意外に多いのではないでしょうか?ブックライター(book writer)という言葉を英和辞書で引くと「著作家」となっているケースも多いのですが、ここでいうブックライターとは、それとは少し意味合いが異なるものです。

 

こちらでは、ブックライターの具体的な仕事内容やメリット、いわゆるゴーストライターとの違い、さらには「ブックライターになる方法」などについて、詳しく解説していきます。

 

原稿が書けない……でもブックライターを起用すれば安心!

「自分の持つノウハウや経験談、自叙伝を本にしたい」と考えている方は多いものです。しかし、中には多忙なため、「本を執筆する時間を捻出できない」という方もいるのではないでしょうか。また、文章を書くスキルがある方の場合でも、「原稿を書くアイディアが浮かばない」というケースも考えられます。

 

そのようなとき、代わって本を執筆するのがブックライターです。では、ブックライターの仕事内容とは、具体的にどのようなものなのでしょうか?

 

ブックライターの仕事内容

大まかにいえば、ブックライターの仕事は「本を作る仕事」です。もちろん、自分の本を作るケースもありますが、ほとんどの場合そうではなく、著者となる人に代わって本を執筆するケースのほうが圧倒的に多い傾向にあります。

 

著者に代わって執筆を担当するといっても、自分の好きなように書けるというわけではありません。著者に綿密なインタビュー取材をしたり、ときには同行取材などもしながら、著者の意に沿った文章を書き上げていきます。

 

現在ブックライターとして活躍しているのは、「ライターとしての十分な経験がある」「特定分野の知識に長けている」「編集プロダクションに勤めていた」など、何らかの経験を持っている方がほとんどです。

いきなりブックライターになろうと思ってもそう簡単になれるものではなく、ある程度の経験を必要とされる仕事だと言えます。

 

似て非なるゴーストライターとブックライターの違い

ブックライターと非常によく似ているといわれているのが、ゴーストライターです。ブックライターとは比較的新しい職業名であり、かつてはゴーストライターと一緒に扱われてきたという経緯があります。

 

いわゆるゴーストライターとは、ゴースト(幽霊)、つまり「表に出ることがない=本に名前が表示されない」ライターのことです。著者に代わって文章を執筆するのはブックライターと同じですが、より著者に近い文体や雰囲気で書くことが要求されるケースが多いことから、著者自身が専属で雇い入れている場合がほとんどです。

 

一方、ブックライターは一人の著者専属というわけではなく、あらゆる分野を扱い、著者に代わって執筆を担当します。また、ブックライターの場合は、著者から直接依頼されるのではなく、出版社や編集プロダクションなどから依頼されるケースが一般的です。

 

そのほか、ブックライターとゴーストライターの大きな違いとしては、ブックライターの場合は、本に執筆者、あるいは構成者などとして名前が表示されるケースも多いことが挙げられます。

 

このように、「著者に代わって執筆する」という仕事内容は同じであっても、ブックライターとゴーストライターでは大きな違いがあるといえるでしょう。

 

著者の強い味方「ブックライター」を起用するメリット

働きながら執筆をするとなると、時間の制約が厳しく、執筆に間に合わないというケースもあるかもしれません。そのような場合にもブックライターは頼りになる存在です。

 

著者の中には、文体や文章に自分なりのこだわりがあり、簡単にほかの誰かに任せられないという方も多いかもしれません。しかし、基本的に、ブックライターは文章を書く技術に関してはプロフェッショナルであり、著者に綿密な取材をして文章を書く技術に秀でています。

 

そのため、ほかの人に自分の作品をあまり任せたくない著者であっても、しっかりとした取材に基づいて自分の伝えたいことを的確に文章にしてくれるブックライターには安心して依頼できるのです。

 

ブックライターになるためにやるべきこと

「文章を書くのが好き」という方の中には、ブックライターになりたいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。では、ブックライターになるためには具体的にどうしたらよいのでしょうか?

 

あらゆる分野を執筆できる実力を身に付ける(経験を積む)

ブックライターは、あらゆる分野を執筆できる実力を身に付けておいたほうが仕事の幅が広がります。なぜかといえば、ブックライターとしての仕事は、出版社などから受けることが多いため、どんな分野の仕事もあり得るからです。また、未経験でブックライターになったというケースもありますが、何よりも経験がものをいう仕事でもあります。

 

 

本一冊を最後まで書き上げられる根気強さを養う

 

出版社や編集プロダクションがブックライターを選ぶ際には、文章の正確さ、そのテーマに精通していることだけでなく、「きちんと最後まで書き上げられるかどうか」という点も重視されます。その理由は、ブックライターは本一冊、場合によっては200ページ以上の執筆を担当することも多いため、途中で仕事を投げ出されてしまうようなことがあると、全体の進行に大きなダメージを与えるからです。

 

「安心して執筆を任せられる」ということも、ブックライターが身につけるべきスキルの一つといえるでしょう。

 

 

ブックライター養成講座などで書く技術を学ぶ

 

最近見かけるようになってきたブックライター養成講座などを利用するというのもひとつの方法といえます。ブックライター養成講座では、取材の準備や進め方、執筆のコツなどについて学べるようになっています。

 

 

出版社、編集プロダクションとの繋がりを持つ

 

ブックライターの仕事は、出版社や編集プロダクションを通して依頼されるという形が一般的です。出版社や編集プロダクションでは、本の制作が決まってから、そのテーマを書くのに最適なブックライターに打診することになります。そのため、できるだけ多くの出版社や編集プロダクションと繋がりを持つように努力することも、ブックライターになるためには大切といえるでしょう。

 

まとめ

ブックライターは比較的高収入の仕事であり、本一冊単位で報酬が決まるケースがほとんどです。ただし、一冊の本の企画から完成まで長い時間がかかり、基本的には著者の仕事のペースに合わせる必要があることを理解したうえで、仕事を進めていく必要があります。

 

また、本一冊の執筆を丸々請け負うことが多いため、その分野に関する知識や確かな文章力があることに加えて、きちんと最後まで書き上げるという責任感も要求されます。

 

このように、ブックライターは仕事を請け負うために多大な努力をしている方であり、出版を検討している多忙な方の強い味方であることに間違いありません。「書籍を出したいけど、多忙で執筆が難しい……」という方は、ぜひブックライターの起用をご検討されてみてはいかがでしょうか?

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