近年、写真のデジタルデータ化や誰でも簡単に撮影できるスマートフォンの普及により、写真撮影をする機会が増えました。
さらに、写真をメールで交換したり、SNSにアップしたり、アプリで加工をしたりと、撮影した写真を使ったコミュニケーションが活発になり、写真を見た人々からの反応もすぐに確認できるようになりましたね。
そうした人気の写真を掲載しているフォトグラファー(写真家)には、写真集出版の話が来る場合がありますし、自費出版で写真集を出したい!といった方も増えてくるでしょう。
そこで今回は、写真集を出版する前に気をつけたいポイントをまとめました。
写真集を出版するにあたって、どんな写真が出版用に使用できるものなのかを知りましょう。最も注意すべきは解像度です。入稿にあたり理想的なのは350dpi程度です。
※dpi=1インチの長さにいくつのピクセル(ドット、つまり画像を構成する1個1個の画素)が入るかを指します。
これ以下の解像度になってしまうと、最終的な仕上がりに影響する可能性があるので注意しましょう。最近の一眼やデジカメは高性能ですから問題はないかと思いますが、念のためチェックしましょう。なお、スマートフォンやフィーチャーフォンで撮影した写真は、画質が荒く写真集には不向きです。どうしても使いたい場合はメインビジュアルとしての使用は控え、小さめのサイズにして加えます。
写真集にまとめる写真は、カラーとモノクロのどちらにするかは事前に検討しておきましょう。それによって撮影するロケーションの選定や、撮影方法も変わってくるはずです。写真集は文芸書などの一般的な書籍よりも大型のサイズに仕上げ、カラーも複数色での展開になることが多くなります。自費出版で大型フルカラーの写真集を出版するとなると、相当な費用が発生します。
どのくらいのサイズで、何色刷りで、どのくらい費用がかかるのか。こうした疑問は出版社などに相談し、事前に確認しておきましょう。せっかくのベストショットも出版できなければ悲しいものです。
写真集には、撮影場所や日時、その時の状況などをひと言添える場合があります。写真だけでは伝えきれないその時の状況を表す上で大切なのが、この添え書きです。書こうと思えば色々なことを記録できますが、特に印象に残っていることを書き残しておきましょう。例えば、以下のようなことが挙げられます。
・撮影場所
・日時や季節、気候
・撮影方法
・撮影した物事にまつわる歴史的な背景
・物事の伝説や言い伝え、ジンクス
・物事の役割や意味
・物事に関わる人々の評判、評価
・撮影の前後に起きた出来事(撮影者に起きたハプニングなど)
・被写体の変化や存続の有無
こうした項目の中から、印象的だったことを記録しておきます。後で被写体の詳細情報を調ると、面白い情報が出てくることもありますから、それも追加で書き足しておきましょう。
なお、観光ガイドとして風景写真などを掲載する場合は、被写体の変化や存続有無を確認しましょう。季節によって変化するものや、人的に変化してしまうもの、すでに無くなってしまっていることもありますので注意が必要です。注釈として使用する場合も、書き違えのないように注意しましょう。
写真集は、撮影した写真と短い添え書きや注釈を入れたものが一般的ですが、最近ではそうした従来の写真集の枠に収まらない、面白い作品も増えてきています。例えば、写真にひと言名言を加えたり、「○○100選」といった風に、写真をランキング付けして紹介したり、思わず笑ってしまうトリック写真、笑顔になってしまう動物写真と温かいメッセージ、読み応えのあるコラムが合わせて掲載されていたりと、たくさんの出版事例があります。
また、写真の撮影技術があまりなくても、写真集に強いメッセージ性やストーリー性をもたせることで、完成度の高い作品に仕上げているものもあります。
まずはそうした最新の写真集を見てみたり、これだ!と思える理想の1冊を見つけて参考にしてみても良いかもしれません。
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