レシピ本は、ここ数年で刊行数・売上額ともに急上昇している作品ジャンルです。
書店には料理本のコーナーが大々的に設けられており、目につかないことはありません。
これまでは、著名な研究家が定番料理やお弁当のつくりかたを解説するレシピ本や料理雑誌が人気でした。
しかし最近では、一般の主婦の方々のレシピ本も人気を博しています。
なぜここまで話題になっているのでしょうか?
本コラムでは、その人気の秘密に迫ります。
今日レシピ本の出版が増えているのは、スマートフォンの普及により料理によるコミュニケーションが活発化しているからだと想定できます。
レシピ本の著者や読者である主婦層にとって、主要なメディアはテレビ番組や雑誌だと言われてきました。
ところがスマートフォンが普及したことで、レシピ投稿サイトやブログを手軽に利用できるようになり、彼女たちの主要メディアはWebやSNSに変わりました。
スマートフォンを使えば簡単に料理写真の撮影・加工・投稿ができます。
さらに、ブログやFacebook、Twitter、Instagramなどを通じて、他のユーザーと交流できるのも魅力です。
WebやSNSを活用し、料理でコミュニケーションできるようになったという点が、レシピ本市場を広げている要因ではないでしょうか。
最近では主婦や自営業の店主など、一般の方々がレシピ本で次々とベストセラーを生み出していますね。
その人気の秘密はどこにあるのでしょう。
何より口コミ評価の効果が大きいです。
たとえば、レシピ検索サイト「クックパッド」のつくれぽ(レシピを参考に料理したことを報告する機能)100人超えのレシピ集は、そうした評判をアピールするだけで販売数を大幅に伸ばすことができます。
他にも「人気ブロガー」や「ブログランキング1位」といった強みを強調したレシピ本が多くあります。
周りからどれだけ評価を得ているかという事実が、有名でない著者の良し悪しを判断する基準になるのです。
レシピ本の出版がここまで増えた理由は、出版社の側にもあります。
不況の続く出版社にとって、本の制作費用は死活問題。
少しでも経費削減に努めたいところです。
しかし、実際にレシピ本を出版するとなると、キッチンのレンタル代、材料や道具費、料理研究家・調理アシスタントへの謝礼、撮影料などがかかります。
コストがかかる分、売れなければ大きな損害を抱えるリスクが伴います。
レシピブロガーの場合は料理の写真やレシピなど、本の「材料」がすでに揃っているため、協力を依頼できさえすれば大きなコスト削減が期待できます。
さらに、ランキング上位のブロガーにはすでにファンがいるため、口コミによる宣伝効果も期待できます。
出版社にとっては様々なメリットがあるわけです。
このように、レシピ本を取り巻く環境はここ数年で大きく変化しています。
最近では、はじめから出版を目指してレシピブログを開設する方もいるため、出版社側もそうした人気ブロガーを常に探しています。
今後、レシピ本市場は競争がさらに激しくなると予想されますが、注目の集まる作品ジャンルであることも確かです。
この機会に、あなたもレシピ本の出版を目指してみてはいかがでしょうか。
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