前回はライト文芸とはなにか、なぜ人気なのか、ライトノベルとライト文芸の違いを解説しました。
今回は、実際にライト文芸の原稿を執筆し、作家デビューしたい!という方のために、誰でも応募できるライト文芸賞や出版レーベルをまとめました。
ライト文芸賞はライトノベルよりも新しいジャンルなこともあり、ライト文芸専門の賞はあまり多くありません。ライトノベル賞や通常の文学賞はいくつもありますが、最近ではライトノベル賞に文芸要素の強い作品を応募したり、文芸賞にライトノベル要素の強い作品を応募する作家も増えています。
まずはライト文芸賞への応募をオススメしますが、各賞の審査員や受賞作品の傾向から自身の作品を応募しても問題ないと踏んだ場合は、ライト文芸にこだわらず他のジャンルに応募しても構わないでしょう。
言わずと知れた、KADOKAWAアスキー・メディアワークスのライトノベルレーベル『電撃文庫』の新人賞です。ライトノベル作家の登竜門として、多くのアマチュア作家が受賞を目標に掲げています。
受賞者には賞金や作家デビューが約束されるなど、非常に豪華な特典が用意されていますが、特に注目したいのが電撃小説大賞に含まれる『メディアワークス文庫賞』です。
メディアワークス文庫賞とは、電撃文庫よりも上の年齢層をターゲットとした、“「大人のための」エンタテインメントレーベル”。ライト文芸寄りの作品を文庫化しているようです。
メディアワークス文庫賞単体での募集は行っておらず、電撃大賞小説部門宛に応募した作品の中から受賞者が発表されます。
ライトノベル寄りの作風ながらもライト文芸の出版を目指す方には、応募しやすい賞かもしれませんね。
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『化物語』(西尾維新・著)などを始めとした“〈物語〉シリーズ”や、『ひぐらしのなく頃に』(竜騎士07・著)などの有名作家が出版していることで知られる、講談社の書籍レーベルです。
2006年に同レーベルでの出版がスタートし、新人賞も当初から開催。現在は18回目を迎えています。ジャンル不問、未発表作品に限って募集を行い、4カ月おきに受賞作を発表。受賞作には書籍化を約束しています。
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新潮文庫創刊100年記念として、2014年に創刊された新潮社のライト文芸レーベル。通常の文芸書を取り扱う同社のレーベル『新潮文庫』から派生したもので、ライトノベルよりも文芸的なエンタメ作品を目指すとされています。
初回配本の『いなくなれ、群青』(河野裕・著)を大々的に書店展開し知られるようになりました。
新潮文庫nexの新人賞『新潮文庫nex大賞』では、商業化されていないWeb上発表の作品を対象としており、受賞作には書籍化が約束されています。
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こちらは集英社より2015年に創刊された、比較的新しいライト文芸レーベルです。同社のライトノベル系レーベル『コバルト文庫』から派生したもので、より一般文芸寄りの作品を刊行しています。
ノベル大賞では、受賞作に対して“正賞の楯”と賞金を特典としており、さらに受賞作家の文庫デビューを約束しています。
ライトノベルからライト文芸ブームに移行した出版社の典型例かもしれません。
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50万人以上の会員数を誇る小説投稿サイト『小説家になろう』とKADOKAWA メディアファクトリーの『MFブックス』、フロンティアワークスの『アリアンローズ』がコラボした新しい文芸賞で、2014年にスタートしました。
男性向けライト文芸はMFブックス部門が募集しており、最優秀賞には賞金と書籍化が約束されています。女性向けライト文芸はアリアンローズ部門が募集しており、最優秀賞にはMFブックス部門と同じ特典が用意されています。
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ライトノベルの新人賞『ファンタジア大賞』で特に有名な富士見書房の、ライト文芸を大賞とした新人賞です。受賞作は、「大人のためのキャラクター小説レーベル」を謳う『富士見L文庫』から刊行予定としています。
応募や選考においてファンタジア大賞よりもいくつか制約がありますが、大手ラノベ出版社が主催することもあり、注目が集まっています。
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以上、大手出版社を中心に様々なライト文芸レーベルの創刊、ライト文芸賞が開催されています。今年も新しいレーベルがぞくぞく創刊される予定で、同時に新人賞も開催されるなど、ライト文芸市場はさらなる盛り上がりを見せています。
「ライトノベル作品を書いているけれど、文芸寄りの作品にもチャレンジしたい!」「文芸作品を書いているけれど、エンタメ系やライトノベル寄りの作風にしていきたい」
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