自慢や一般論をぺらぺらと話されるほど退屈なことはありません。それは原稿でも同じこと。原稿を書いているうちに気持ちが盛り上がって、ついそうした話をしてしまっていませんか。
今回は「原稿に書くべきでないタブーな話」と題して、読者に嫌われる原稿の例をご紹介します。併せて、そうならないための対策もお教えします。
1つ目のタブーは、自慢話をしてしまうことです。
このタブーは自分史、ビジネス書、実用書、評論に多く見られます。
自分史は過去の経験を元に書くものですから、著者のプロフィールや経歴を書いているうちに自慢話になってしまう危険が高いです。
対策としては、経歴を通じて自分がどう成長できたかを書き、過去の出会いに感謝する姿勢を示すことです。
こうすることで、主題が自分ではなく周囲の人々になり、かえって謙虚な印象を与えることができます。
また、ビジネス書や実用書も同じ流れになりがちですが、これには理由があります。
というのもビジネス書・実用書では、著者の功績や専門性を示すことが、内容の信憑性に直結するからです。これらを省くと素人が書いた書籍として見られてしまうので、入れないわけにはいきません。
対策としては、それらの功績・専門性を踏まえて、著者にしかない独自のノウハウを読者に提供することです。
「この人の本は読む価値がある」。読者にそう思ってもらうためには、一見自慢に思える著者の話を、読者にとって価値のある情報として見せなければなりません。
評論でも、稀に自慢話が混じっているものを見かけます。
下手な評論は、著者自身の知識や経験に基づいて主観的な意見を述べます。そこでつい自慢話が出てしまうのです。
「私は他の人たちと違い●●を経験した(●●の知識を得た)。だから△△だと言えるのだ」
これはもはや評論ではなく、個人の勝手な思い込みです。このような評論を見かけたときは注意してください。
次に気をつけたいのが、一般論を語ってしまうことです。
書籍の魅力とは、著者にしかない独自の価値観や世界観など、個性を遺憾なく表現することです。したがって、一般論を語れば作品の魅力が半減してしまいます。
自分の意見と比較するうえで一般論が必要になることもありますが、分量が多くなりすぎないように注意しましょう。
また「一般的に……」「世間では……」といった書き出しで一般論を語ることも控えましょう。使い古された常套句だからです。読者の聞き飽きた話から入ると、読み進めてもらえない可能性があります。
以上「書くべきでないタブーな話」として、自慢話と一般論をご紹介しました。どちらもよく注意していないとつい書いてしまうものです。使い方によっては読者をうんざりさせてしまうため、慣れないうちは控えるようにしましょう。
原稿を読んだ読者がどんな気持ちになるのか?を想像しながら書くことをオススメします。
幻冬舎ルネッサンス新社では、本を作る楽しみを自費出版という形でお手伝いしております。
原稿応募、出版の相談、お問い合わせ、資料請求まで、お気軽にご連絡ください。
お問い合わせいただきましたら、担当の編集者がご対応いたします。
原稿内容やご要望に沿ったご提案やお見積もりをご提示いたします。
幻冬舎グループ特約店(150法人3,500書店)を中心とした全国書店への流通展開を行います。