「出版のお悩み相談」コラムでは、出版の際、あるいは出版を検討する際に皆さまからよくいただくご質問、ご相談をご紹介します。
今回は、自費出版する際の出版社の選び方についてのご相談です。
編集者からのアドバイス
たしかに自費出版を扱う出版社はたくさんあります。
大手出版社の自費出版部門や自費出版専門の出版社、あるいは印刷会社でも可能です。
それぞれに特色があり、強みもあれば弱みもあります。
今回は、出版社を選びのポイントをご紹介します。
「なぜ出版したいのですか?」
まずお考えいただきたいのが「なぜ自分は出版したいのか」ということです。
弊社にご相談いただいた方の例をみてみましょう。
①「自分の半生を本にまとめ、家族や知人に配布したい」
②「まずは自費で出版し、プロ作家への一歩を踏み出したい」
③「書き溜めたエッセイを多くの人に読んでもらいたい」
④「書店で、憧れの作家の隣に自分の本を並べたい」
以上はごく一例であり、お客様によってさまざまな出版目的があります。
まずは、出版の目的を整理してみましょう。
書店に流通させるのか、ご自身で個人に配布するのか
出版目的を整理できたら、次に検討するのは「書店流通」です。
ここで出版社候補をぐっと絞りこむことができます。
たとえば先述した②③④では、書店流通が前提となります。
そのためには流通網をもった出版社を選ばなければなりません。
また、書店流通網をもっている出版社にも二通りあります。
すなわち「自費出版コーナーのみに流通できる出版社」と「プロ作家と同じ書籍コーナーに流通できる出版社」です。
もしあなたが上述の②③④のような目的で出版するなら、後者の出版社を選ばなければなりません。
というのも、書店によっては自費出版コーナーがない店舗もあるからです。
つまり、前者の出版社を選んだ時点で、流通できる書店の選択肢がかなり減るということになります。
逆に①のような目的をお持ちの方は、必ずしも後者の出版社を選ぶ必要はありません。
原稿をそのまま本にするのか、編集者と二人三脚でつくるのか
もう一つ、大きなポイントとなるのが「編集体制」です。
まずは自分で執筆するか否かを考えてみましょう。
ライターに取材・執筆してもらうプランを用意している出版社もあります。
次に、編集者の手を入れたいかどうかを検討しましょう。
編集者がタイトルや帯の案を提案したり、校正・校閲をしたりする出版社もあります。
対して、著者が書いた原稿をそのまま書籍化するところもあります。
出版社からの意見が多くほしいのか、なるべく一人で作り上げたいのか、自分の希望を整理しましょう。
また装丁(ブックデザイン)についても同様です。
表紙テンプレートから好きなデザインを選ぶ出版社もあれば、ブックデザイナーの提案が受けられる出版社もあります。
特に書店に流通するなら、装丁は重要な意味をもっています。
装丁がどのように決定されるのか、確認してみましょう。
出版社を選ぶときに確認するポイント
まずはご自身の出版目的を整理して、書店に流通させるのか/自分で配布するのか、どのぐらい出版社の手が入るかを軸にしましょう。
出版社の営業担当に直接質問するのも効果的です。
話し合うなかで、出版社の候補は自然と絞られていくはずです。
幻冬舎ルネッサンス新社では、本を作る楽しみを自費出版という形でお手伝いしております。
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