絵本を書こうと思い立ったとき、ストーリーやキャラクターのことは考えられても、書籍としてどのような形のものにしようか考えられる人はごくわずかでしょう。
ましてや本のページ数をどうするかということには、あまり意識が回らないかもしれません。
しかし、実は書籍のページ数にはあるルールが存在するのです。
また、読者ターゲットの年齢層によっても、推奨されるページ数は大きく二つに分かれます。
本全体の方向性にも関係するページ数の秘密を、本コラムで学びましょう。
絵本のページ数のルールを知るのには、書籍のつくりかたを理解していなくてはなりません。
書籍は一般的に、二つ折りの紙を4枚重ねた「折丁」と呼ばれるものが集まって出来ています。
さて、紙を二つ折りにすると、ページはいくつできるでしょう。
外に2ページ、中に2ページの計4ページできますね。
折丁はそれをさらに4枚重ねているので、4×4=16、16ページのまとまりということになります。
したがって、折丁を重ねてつくられた書籍のページ数は、16の倍数になっていることがほとんどです。
もちろん絵本も書籍の一種ですから、ページは16の倍数が基本です。
ご自宅にある絵本を手にとって、ぜひ調べてみてください。
(※書籍のつくりかたにつきましては、弊社コラム「工芸製本が出来るまで 〜ルリユールの作業工程を知る」で詳しくご紹介しています)
絵本は子ども向けに短く作られているので、16ページか、長くて32ページの作品が多いです。
どちらのページ数を選ぶかは、読者ターゲットの年齢に応じてある程度決めることができます。
16ページの場合
16ページの絵本の場合、3歳以下の子どもが読者ターゲットとなります。
この年代の子どもは集中しつづけることがまだ難しく、短時間で読むことのできる作品がおすすめです。
長く文章を続けることはできないため、イラストがメインの絵本になることが多いです。
絵のインパクトが持ち味の方は、この年代の子どもへ向けて、短めの作品を書くのが良いでしょう。
32ページの場合
32ページの絵本の場合、4歳以上の子どもが読者ターゲットとなります。
この年代になると、子どもも自分でストーリーを理解しながら読み進められるようになります。
そのため、ある程度長い作品でも飽きることなく楽しめるのです。
文章を通じてキャラクターに共感することができるという点でも、この年代に相応しいページ設定と言えるでしょう。
最後に、本コラムでご紹介した内容をおさらいしましょう。
・書籍のページは16の倍数であることが多い。
・16ページの絵本は3歳以下の子どもにおすすめ。絵のインパクトで勝負しよう。
・32ページの絵本は4歳以上の子どもにおすすめ。ストーリーの面白さも重視しよう。
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