コラム

小説界のトレンド!”アイドル小説”3選**

アイドル戦国時代と言われる昨今。

何百というアイドルグループたちが、日々しのぎを削っています。

そんななか注目されつつあるのが「アイドル小説」というジャンル。
芸能界での輝かしい活躍の裏に隠された闇を描いたり、成功するまでの苦難の道のりを描いたり…。
物語性の溢れるジャンルとして、確立されつつあります。

今回はその中でも完成度の高い作品を3つご紹介します。

 

①「武道館」朝井リョウ(文藝春秋)

 

傷ついても、怖くても、なぜステージに立ち続けるのか?
結成当時から、「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。
その中のひとりを主人公に、一見華やかなアイドル界の光と影を描いています。
恋愛禁止、特典商法、握手会、卒業…現代アイドルを取り巻く言葉を突き詰めて、見えてくるものとはーー。

 

②「閃光スクランブル」加藤シゲアキ(KADOKAWA)

 

アイドルが書いたアイドルの物語。
それだけで興味深いですが、主人公はなんと女性アイドル。
グループでの立ち位置になやみ、ファンの声に惑わされながらも、夢を追いステージに立ち続ける主人公と、そのスキャンダルを狙うパパラッチのカメラマンの逃避行の物語です。
アイドルとしての葛藤が、ストーリーに巧く絡み衝撃の結末へ。

 

③「アイドル新党」原宏一(徳間書店)

 

仕事にあぶれた24歳アイドル、春乃マキ。
焦った事務所の意向で選挙に出馬することに!
はじめは嫌がるマキですが、一度決意すると前へ前へと止まらない。
事務所社長やマネージャー、地元の仲間に支えられてヒートアップしていきます。
戦う政界アイドルの痛快ストーリーです。

 

以上、3作品を紹介しました。
いかがでしたか?

王道のラブストーリーや青春ストーリーも、アイドルという題材を通すことで、今の時代に合った魅力的な作品になっています。
アイドル解説本が多数出版されているのも、昨今のアイドルブームがあってこそです。
現実とは一味違うアイドルをテーマにした小説を執筆してみるのも、おもしろいかもしれません。

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