コラム

書き手にも大切な編集者の視点**

編集者の視点とは、簡単に言うと第三者目線のことです。

作品のクオリティを高めるため良し悪しについて意見することこそ、編集者の仕事です。

したがって、客観的な視点をつねにもたなくてはなりません。

 

この視点は、編集者だけでなく書き手も持っているべきもので、特に原稿を見直すときに求められます。

作品を執筆していると、自分の文章世界に夢中になるあまり、それを読む人の視点を忘れてしまうことがあります。

しかし、説明が不十分ではないか、展開に無理がないか、結末(結論)に納得感があるかなど、書き手としての自分の目線では見落とされがちなポイントは数多く存在します。

そのため、あたかも初めてその文章を読んだような気持ちで自分の作品に向かい合うことが肝心です。

 

では、この編集者の視点はどのようにして養われるのでしょう。

 

編集者の目線を養うには

 

自分の作品を客観的に見ることは、大変に難しいです。

言葉どおり捉えるなら不可能といっても良いでしょう。

しかし、以下のポイントに注意することで、その目線を手に入れることができます。

・言葉の重複

・文章のリズム感

・一文の長さ

・作品世界や登場人物の背景に関する説明

・相場観(流行りへのアンテナ)

・作品の強み

 

「客観的」「第三者」と言われてもピンときにくかったかもしれませんが、具体的な項目に分類することでより明確になりましたね。

こうした編集の目線を養うためには何よりも、多くの文章に親しむことが先決です。

他の人が書いた文章を、上記のポイントを意識しながら読んでみることで、良い作品/悪い作品が分かってきます。

 

ちなみに「相場観」と「作品の強み」は特に考えるのが難しく、一人で思い悩んでいてもなかなか浮かばない場合もあります。

そんなときは思い切って周囲の方々や、完成途中の原稿にもアドバイスしてくれる出版社を頼ってみましょう。

 

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