コラム

終活に活用できる自分史の書き方**

人生の終末期を迎えるにあたって、残りの人生を最後まで幸せに過ごすための作業の1つに終活というものがありますが、この終活のなかに「自分史」というものがあります。

 

この「自分史」とは、今までの自分の人生を振り返ることで、残された人生を明るく豊かに、悔い無く過ごすためにとても大切な作業で、自分の今までの過去を記録したものです。

 

また、終活を始めるときにエンディングノートという言葉を耳にすることがあるかと思いますが、このエンディングノートも終活という作業の中で重要な位置を占めるものです。

 

自分が最後を迎えるとき、最後をどのように迎えたいのか。葬儀の方法や資産の相続など、残された家族への自分の最後の希望を伝えるためにとても大切なものとなるのがこのエンディングノートです。

 

そこで、今回は人生の終末期を迎えるにあたって自分史がどのような役割を持つのか、自分史とエンディングノートの違い、そして具体的な自分史の書き方などについてご紹介します。

 

自分史とエンディングノートの違い

終活を考えるとき、「自分史」と「エンディングノート」は欠かせないものです。

 

この「自分史」と「エンディングノート」は似ている部分もありますが、その役割と使われ方には差があります。

 

自分史とは、自分自身の生涯で起こった出来事などの自分の歴史を文章として残したものです。また、自分の今まで生きてきた歴史を文章として残すことで、自分が今まで培ってきた経験や知識などを子どもや孫、家族や友人に伝えることもできますし、今までの自分の人生を振り返ることで、残された人生をどのように生きていくかを考えるための道しるべともなるものです。

 

それに対して、エンディングノートは、自分の死後に備えて、家族に伝えたいこと、伝えておくべきことなどを書き記すものです。

書き記す内容としては、延命治療の希望の有無や死後に臓器提供を行うか、また、葬儀の内容や墓所について、資産の内容や相続の方法などについて書き記します。

こういった内容を書き記すことによって、残された家族が決断に迷うことを少しでも減らし、負担を軽減することができます。

 

自分の残りの人生を考えるための指針ともなるのが自分史であり、自分の死後に備えて残された家族に残す最後のメッセージとなるのがエンディングノートです。

 

自分史の重要な役割

自分史を残すということには重要な役割があります。

 

自分の生きてきて感じた体験を、文字として書き綴ることができるのは自分にしかできません。

 

自分史は今まで歩んできた自分の人生の歩みと、体験の積み重ね、そして自分の記憶を文字として残す作業ですが、生きてきた自分の証を残された家族に残す作業でもあります。

 

また、自分史を文章として残すことによって、自分が今まで培ってきた人生経験や貴重な体験から得た知恵を教訓として残すこともできます。

 

残された家族にとっても、故人が書き残してくれた過去の体験や知恵などを、自分史を通じて知ることによって、故人に対する親近感が強まり、故人を身近に感じることができます。また、故人の思いを知ることによって大切な家族を失ってしまった悲しみや喪失感を軽減することもできます。

 

さらに、自分史を書くということは、これまで自分が歩んできた歴史を振り返ることができるとともに

そこで起きたさまざまな出来事を思い出すことができます。

 

思い出す一つひとつの出来事を、自分史という文章を通じて改めて思い出すことで、今まで歩んできた人生を振り返ることができますし、何よりも今日まで生きてきて来たことに感謝の気持ちが生まれるかもしれません。

 

そして、自分の生きてきた人生を見つめ直すことで、いずれ訪れる自分の死というものをネガティブなものとしてではなく前向きなものとしてとらえることにもつながります。

エンディングノートを兼ねた自分史の書き方

自分史を書こうと思っても、何から書いたらよいのかわからない方もいるのではないでしょうか。そこでここでは、自分史の書き方や記しておいたほうがよいポイント、またエンディングノートも兼ねた書き方などについてご紹介します。

 

まずは自分の歴史を時系列で書いてみる

自分史の書き方には、学歴や趣味、家族といったカテゴリー別に書いていく方法もありますが、始めて自分史を書く方に取り組みやすいのは時系列に沿って書いてみることです。

 

幼少期の思い出、小学校、中学校、高校や大学時代の思い出、就職して結婚し家族ができたこと、やがて

子どもが生まれ家族が増えたことやその後の子供の成長の様子など、時系列に沿って印象的な出来事やその時々の思い出などを書いてみるとよいでしょう。

 

自分の思い出だけではなく、家族や知人などについても書いてみる

自分史には、その時々の思い出や出来事だけではなく、その出来事に関係した家族や知人への思いを文章として残すこともできます。

 

自分史やエンディングノートに記した家族や知人との出来事を記した際には、その時の思い出や気持ちを一緒に記すことで、感謝の気持ちを伝えることもできます。

 

ただし、記す内容は家族や知人が悲しみを感じる内容や、今まで誰も知らなかった暴露話のような内容は避けたほうがよいでしょう。

 

映像や画像に記録を残してみる

終活として、エンディングノートを兼ねた自分史を残したいと思ったとき、文章で残す方法とは別に、映像や画像で残す方法もあります。

 

今まで自分が辿ってきた道のりや出来事はエンディングノートで文章に残し、家族への最後のメッセージとしてDVDなどに映像として残すといった方法もあります。

 

これまでの自分の人生を見直し、残された自分の人生と向き合うためにも自分史を残すという作業はとても意義深いものです。

 

今回お伝えした内容が、これから終活の一環として自分史に取り組もうとされている方に

少しでもお役にたてれば幸いです。

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