執筆お役立ちコラム

ダサい文章がいっきに垢抜ける!原稿推敲のポイント

小説や自分史など文章を書いていて、「どうもすっきりしない」「垢抜けない文章だなあ…」と感じることはありませんか。憧れの作家のように洗礼されたかっこいい文章を書きたいものですが、そう簡単にはいかないものですよね。

そこで今回は、文章を書きなれていない方のために、今すぐできる原稿推敲のポイントをご紹介しましょう。

 

夏目漱石に習い“主語”の使用は控える

「私」「僕」「俺」などの主語を使っていませんか?
小説の主人公のセリフやモノローグ、自分史で著者が自分自身の想いを語るとき、主語をたくさん使ってしまうことがありますが、思い切って削りましょう。

かの夏目漱石も、『坊ちゃん』ではあまり主語を使っていません。
以下は坊ちゃんの書き出し部分ですが、試しに読んでみてください。

――親譲の無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。
(出典:青空文庫『坊ちゃん』

主語を削ることで、雰囲気を壊さずテンポ良く読める文章に仕上げていますね。

 

悪目立ちしている“読めない漢字”はひらがなにしよう

活字離れのせいか、漢字が読めない読者が増えています。そうした状況の中で、みなさんはどこまで漢字を使いますか?原稿に難しい漢字を使うことも、個性のひとつなのかもしれません。しかし、読みづらい文章になってしまっては本末転倒です。
まずは以下の漢字を使っていないかチェックし、平仮名に直しましょう。

事(こと)
為(ため)
筈(はず)
訳(わけ)
又(また)

且つ(かつ)
然し(しかし)
但し(ただし)
殆ど(ほとんど)
或いは(あるいは)

これらの漢字、使っていませんか?

さらには、「只管」「尚更」といった漢字を使用している文章もあります。どれを直すべきか分からない方は、何人かの人に原稿を読んでもらいましょう。

 

“決まり文句”はダサさの象徴

最後に気をつけてほしいのが、決まり文句の使用です。これを文頭や文末に加えていませんか?何となく、文章を格好良く見せたくて使用しているのでしたら止めましょう。表現力の乏しさを晒してはいけません。

決まり文句とは、例えば以下のようなものが挙げられます。
・子どもは正直だ
・社会は決して甘くない
・スポーツマンはさわやかだ
・新入社員は初々しい

等々、挙げてしまえばいくらでもあります。
1度書いた文章を読み直して、「どこかで見たことのある表現だなあ」「ちゃんと自分の言葉で書けていないなあ」と思うものは書き直しましょう。

以上、今すぐできる原稿推敲のポイントをお伝えしました。あなたはどの項目にあてはまりましたか?該当する文章を見つけたら、今すぐ修正しましょう。もっと素敵な原稿に仕上がるはずです。

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