小説の書き方講座 /小説を書く前に「誰に何を伝える物語なのか」を決めましょう
何の予備知識もない、まっさらな状態から初めて小説を書く方は、最初に何から書こうと思いますか?物語の舞台や登場するキャラクター、場面ごとの5W1H(※)を思い浮かべるかもしれませんが、それだけでは不十分です。
※5W1Hとは
「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」という6つの要素をまとめた、情報伝達のポイントのこと。
小説は作者であるあなたの心の中、あなた自身をさらけ出すことが重要です。さらけ出すことで小説に独自の世界観や個性が生まれ、他の小説とは違う魅力を放ちます。
たとえば、小説を通じて世の中への感謝の気持ちを伝えたいのか、人間関係の理不尽さに対する怒りを伝えたいのか。そして、小説を読んだ読者にそれをどう読み取ってほしいのか、どんな気持ちになってほしいのかを考えましょう。
「誰に何を伝えるか」
これが、小説の物語を考える上での第一歩となるのです。
作品全体を貫くテーマ(主張)を「幹」とすれば、キャラクターやストーリーは「枝葉」となります。
基礎工事なくして家が建たないように、土俵なくして相撲がとれないように、小説を書くときに最初に考えるべきは「何を伝えるか」です。