新書の自費出版講座/新書の目次について
新書の目次は、ビジネス書でご紹介した目次の作成方法と近しいものになります。
読者が求めるニーズに対し、どのようなことが書いてあるのかが明確であり、かつ面白みを感じさせる、引きの強い目次にする必要があります。
さらに、新聞やニュースで使用されている言葉を用いることで、よりタイムリーな新書であることをアピールできるのです。
ここで、出版されている新書は実際にどのような目次を作成しているのか見てみましょう。
以下は、直近で重版となった新書、出井智将・著「派遣新時代」の目次です。
2015年の派遣法改正に合わせて出版した、派遣の仕組みやその変化に関してまとめた書籍で、全8章から成り立っています。
第1章 ようやくわかりやすくなる派遣の働き方
第2章 なぜ派遣労働は誤解されてきたのか
第3章 派遣と正社員ではここが違う
第4章 派遣と偽装請負の危ない関係
第5章 派遣のルーツを探る
第6章 長妻プランと民主党政権下での混乱
第7章 「正社員のため」から「派遣労働者のため」へ
第8章 派遣が日本を変える日
いかがでしょうか。
まず最初に、派遣法改正によって何がどう変わるのか、この新書を手にした読者が最も求めているであろう結論をまとめています。
その後、そもそもなぜ派遣にネガティブなイメージがついてしまったのか。さらに詳細説明として、派遣と正社員との違い、偽装請負との関係、ルーツなどを取り上げています。そして最後に、派遣法によって日本はどう変わっていくのかで締まります。
以上のように、読者が求める情報=結論から伝えること。各章に何が書かれているのか分かり、全体を通してロジカルにまとまっていると感じられ、分かりやすいこと。派遣法の改正によって、日本人の働き方が変貌するのではないかという高揚感が感じられること。新書の目次作成に必要なポイントを、すべてクリアしています。
このように、売れている新書を参考に学べることはたくさんあります。
まずは自身のターゲットとなる読者のニーズを調べながら、同じ読者を対象としている新書の目次に目を通してみてはいかがでしょうか。