執筆お役立ちコラム

本屋に飛び込み営業したら、自分の本を置いてもらえるの?

「飛び込み営業」といえば、事前のアポイントメントなしに企業や個人宅を訪ねて自社製品の紹介をする、古典的な営業手法です。

実はこの営業手法、自費出版の書籍販売においても効果的です。

つまり、著者の方みずから書店へ足を運び、著書を置いてもらうよう直談判することが可能なのです。

もちろん出版社の側でも、大規模なプロモーションを仕掛けたり、書店と交渉して客の目に留まりやすい位置に書籍を置いてもらったり、あの手この手で販売促進を行っています。

(※出版社や書店の販促活動については、弊社コラム「本の置き方一つで売れ方が変わる? 書籍販促のために出版社は何をしているのか」をご参照ください)

とはいえ、地元の馴染みの書店には、一番勝手がわかっている自分が直接宣伝しに行きたい、と考える方もいらっしゃるかもしれません。

そこで本コラムでは、著者の方が書店へ飛び込み営業する際のポイントをご紹介します。

 

個人経営の書店に狙いを絞ろう

飛び込み営業をかける際には、個人経営の書店をターゲットにしましょう。

大型書店の場合、どの書籍を置くかはすでに本部で決められており、書店員さんにいくら著書の魅力を伝えても取り合ってもらえない、という可能性があります。

一方、個人経営の書店であれば、書籍のラインナップも陳列の方法も、店主が自由に決めていることがほとんどです。

著書の魅力をしっかり伝えることで、店頭に置いてもらえる可能性があります。

たとえば、もし近所で日頃から交流のある書店があれば、交渉を有利に進めることができるでしょう。

書店営業で最も重要なのは、結局のところ人と人とのつながり。

出版社から依頼するよりも効果的なプロモーションになるかもしれませんよ。

 

「営業力」をアップさせる三つの準備

個人経営の書店で、店主と直接交渉をする際に必要となるのが、本を売り込む「営業力」です。

著者の方のなかには、営業の経験がない方も多くいらっしゃることでしょう。

トークスキルは付け焼き刃で身に付けられるものではありませんが、交渉のために準備をすることは誰にでもできます。

そこで以下では、書店営業の際にあなたの「営業力」を高めてくれる準備事項を三つご紹介します。

著書の魅力を分析

当然のことですが、書店で「本を置いてください!」とお願いするだけでは、なかなか首を縦に振ってもらえません。

人を説得するには必ず理由が必要です。

書店がぜひ店頭に置きたい書籍とは、つまり「売れる書籍」のことです。

したがって、ご自身の著書がもつ長所を洗い出し、なぜこの書籍に売れる見込みがあるのかを伝えなければなりません。

書籍のアピールポイントとしては、例えば以下のものが挙げられます。

・読むことで得られるメリットの大きさ

例)「この本を読めば英語を使った議論に強くなり、海外のビジネス現場で成功することができます」

・類似書籍と比較した際の独自性

例)「まだ日本に普及していない最新の脳科学を応用しているので、無理なく楽に覚えることができます」

・著者自身の優れた経歴

例)「私自身も海外での長い勤務経験があり、多くの会社を成功に導いてきました」

このようなアピールができれば、合理性を重視する店主は関心をもって耳を傾けてくれることでしょう。

 

自作POPの持参

人の心を動かすのは、合理的な理由だけではありません。

どうしても書籍を置いていただきたいと訴える熱量もまた、充分な説得材料になります。

その際、熱意を言葉で伝えるだけでなく、行動で示すことが大切です。

特におすすめしたいのが、書店で活用しやすい自作POPの持参です。

2019年8月に出版流通学院が行った「書店で働く方々へのマインドアンケート調査」によれば、POP作成は書店員さんの苦手な業務第4位だそうです。

書籍の魅力を簡潔に、余すところなく伝えるためのPOP作成を、難しいと感じる方も多いのかもしれません。

作成で悩んでいるとき、著者の方ご自身が作成したPOPを提供されたなら、ぜひ使いたいと考えていただけることでしょう。

POPを作る際には書店を訪ね、実際に掲示されているPOPを参考にするとよいでしょう。

たいていは名刺サイズの紙に絵とキャッチコピーが書かれています。

あまり派手にしすぎないよう、使う色を絞って作られていることにも気付くはずです。

 

自己PR資料を用意

書店営業で最も重要なのは人と人とのつながりであると上で述べました。

著書についてだけでなく、あなたの人間性を伝えることも忘れないようにしましょう。

皆さんも、書店への飛び込み営業となると緊張しますよね。

それは書店の店主にしてみても同じことで、どこの誰だか分からない相手との交渉は不安なはずです。

自分が何者であるかを伝えるために、自己紹介代わりのポートフォリオや名刺など用意しておきましょう。

もちろん、肩書きを教えるだけでは心を開いてもらうのには不充分です。

ブログやSNSを利用しているのであれば、店主が時間のあるときに読んでもらえるよう、アカウント名や検索キーワード、URLなどの情報も書いておくといいでしょう。

 

まとめ

最後に、本コラムでご紹介した内容をおさらいしましょう。

・飛び込み営業をかけるのであれば個人経営の書店がおすすめ。

・著書の魅力のプレゼン、自作POP、自己PR資料を使って営業力をアップしよう。

・書店営業で最も重要なのは、人と人とのつながり。

書店営業はいつもうまくいくとは限りません。

冷たくあしらわれてしまったり、素っ気ない態度をされてしまったりと、手厳しい対応をされることもあるかもしれません。

しかし、そうした地道な努力からベストセラーが生まれるかもしれません。

モチベーションを絶やすことなく、めげずに続けてみましょう。

 

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