自費出版のトラブルを防止するため、チェックするポイントを知りたい|出版のお悩み相談
今回の「出版のお悩み相談」は、自費出版を契約し、スタートする際のチェックポイントについてのご相談です。
自費出版の出版社は数多あり、それぞれに契約形態は異なりますので、他社と比較するなどしてチェックする必要があります。
今回は、自費出版のトラブルを防止するため、契約前にチェックしておきたいポイントをまとめました。
ご相談
「自費出版を考えています。トラブルを防止するため、契約前に特にチェックしておくべきポイントを教えてください」/出版のお悩み相談
編集者からのアドバイス
自費出版の会社は数多くあり、それぞれに強みが異なります。
ポイントをおさえた上で、数社を比較してみましょう。
ポイント①自費出版した書籍を書店に流通させるか?
「自費出版」には大きく分けて二つの形態があります。
書店に流通させて多くの読者に知らしめるもの、または「私家版」と呼ばれる、著者自身が知人などに配布するもの。
自費出版の目的により、選択する必要があります。
自費出版会社によっては、私家版の製作のみ請け負っている企業もあります。
また、書店流通が可能な出版社でも、書店での位置づけはさまざまです。
特に書店に流通させたい場合は、書店展開されている様子の写真を見せてもらうなどして、どのような展開が可能なのかチェックしておきましょう。
ポイント②書籍の判型はどのようなものか?
書籍の「判型」、つまり大きさです。
書籍には単行本や新書をはじめ、A5などの変形本やムック本など、さまざまな形態があり、判型によって適したコンテンツが異なります。
書店に足を運び、類書をチェックするなどして、希望の判型を決めておきましょう。
その上で編集者に希望の判型を伝えます。
判型によって費用感が異なりますので、希望は明確に伝えておきましょう。
ポイント③部数はどのくらいか?
ポイント①の書店流通にもかかわってきますが、希望の部数についてです。
自費出版会社によっては、小ロットでの発行を受け付けていることもありますが、1000部程度から受け付けている出版社がほとんどです。
小ロットでの出版を希望しているのであれば、そのポイントをチェックしておく必要があります。
ポイント④印税はどのような方式か?
自費出版の目的のひとつが「印税」。
出版社によって、印税率はもちろんのこと、その方式が異なっています。
一般的に、その方式は二通り。
刷り部数に応じて印税が支払われる方式と、書籍が売れた部数に応じて印税が支払われる方式です。
たとえ前者のほうが印税率が低かったとしても、場合によっては支払われる額が大きくなるでしょう。
印税の方式については、必ずチェックしておきたいポイントです。
今回は、自費出版を検討している方に向け、トラブルを防ぐためにチェックすべきポイントを4つご紹介しました。
自費出版会社によって得意分野や契約形態は異なりますので、契約前にチェックしておくことをお勧めいたします。