突然ですが、みなさんは占いを信じていますか?
おそらく多くの人が「信じていない」と答えるでしょう。
それでは、みなさんは占いを見た/気にしたことがありますか?
おそらく多くの人が「ある」と答えるでしょう。
信じていないのに見てしまう、このように不思議な存在ともいえる「占い」、実は書籍と深ーい関係にあるのです。
今回は、その関係の歴史をたどりながら、1980年前後にブームを巻き起こした書籍の特徴を見ていくことにしましょう。
「占い本」が初めて出版市場に出回ったのは1961年のこと。『易入門 自分で自分の運命を開く法』は、翌年のNo.1ベストセラーとなりました。ほかにも手相術や西洋占星術に関する書籍が多数刊行され、デパートが一斉に占いイベントを開催する「占いブーム」をもたらしました。
1979年、『算命占星学入門』『天中殺入門』が350万部以上の売れ行きとなり、占い本ブームが到来します。テレビ番組で取り上げられたことからも、「天中殺」という言葉は「ものごとの都合が悪い時期の代名詞」としてその年の流行語に選ばれ、出版界に占い本が多く登場するきっかけとなりました。この天中殺関係の本が売れた理由には、一瞥した程度では理解のできない困難さと誕生日をもとに組み合わせなければならないという適度な複雑さがあるのだそうです。
同時期には『タロット占いの秘密』が100万部近いベストセラーとなり、渋谷PARCOでタロット店が開催されるなど、一大タロットブームと呼ばれる現象もみられました。おそらく、このコラムを読まれている方の中にも、記憶に新しい方がいるのではないでしょうか。こちらも同様に、78枚のカードが持つ意味やそれらの組み合わせが示すものなど、一度見ただけでは覚えきれないほどの情報が載っているのが特徴です。
当時の占いブームは書籍によって話題となり引き起こされています。そしてその特徴には、
・一目見ただけでは理解し頭に入れることができない=何度も繰り返し読む必要がある
・自分で組み合わせるといった手順を要する=じっくり手元に置いて読む必要がある
といったことが挙げられます。
つまり、「読み込む必要性」を感じさせることが大事なのです。「情報を発信し、社会に新たな流れを作る」書籍はそのような力を秘めています。
自分の書いた1冊の本が話題を生みだす。そんなことも夢ではないのかもしれません。
出典:出版指標年報 1980年版
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