幻冬舎グループ主催小説コンテスト 第2回セカンドライフ 小説コンテスト 大賞作品結果発表

2020年6月に実施されたセカンドライフ小説コンテストにて
大賞作品が決定いたしました。
大賞に選ばれた今作品は、幻冬舎グループより電子書籍化がされます。

大賞作品

鳩殺し

野口 顕:著

あらすじ

ある公園に突如現れた、9羽の鳩の死骸で作られたミステリーサークル。 その事件をきっかけに公園のガードマンとして常駐することになった主人公・野原は、癌を患っている1人の老人と出会う。徐々に明らかになっていく老人の家庭環境と、そこに自身との共通点を見出す野原。
ミステリーサークルの真相と犯人は誰か。そして、1人で最期を待つ老人の本来の願いとは何か。2つの謎を解き明かす、あるガードマンの10日間の物語。

編集長講評

山名 克弥

山名 克弥 幻冬舎ルネッサンス新社
代表取締役社長

「野原さん、私はどこで間違ってしまったのでしょうか?」

高齢化の加速する現代、誰もが危惧している老後問題について等身大の言葉で描き出した作品です。思わず目を背けたくなるほどのリアリティと、何かが起こると予感させるミステリーサークルの謎を、たった10日間の物語の中に凝縮しています。

年を重ね、徐々に夫婦2人だけでの生活に負担を感じ始めた老人に向けられる息子家族からの言葉や、子どもには負担をかけたくないという思いはあれど誰もが心に秘めている、ぼんやりとした不安や不満を実に赤裸々に描き出しています。

単純なミステリー小説ではなく現代の問題点についても鋭い視点で切り込んだ、実に巧妙に仕上げられた1作です。

審査員

山名 克弥

山名 克弥

株式会社幻冬舎ルネッサンス新社
代表取締役社長
「プロの読者目線」を信念に、1ヶ月に5~10冊の書籍刊行に携わる。かつては企画営業部に在籍した経験から、書店への流通・販売戦略の立案や、プロモーション戦略面についても熟知し、制作面に拘わらずそれぞれの著者に最適な出版戦略の企画立案を得意とする。
趣味は食べ歩き。

下平 駿也

下平 駿也

株式会社幻冬舎ルネッサンス新社
編集長
書籍の企画立案はもちろん、出版後の販促やイベントにまで携わることで独自の“売れるノウハウ”を構築。それを余すことなく著者に伝え、売上に妥協しない徹底的な姿勢から、強力な販促アドバイザーとして評価されている。
かつてはビジネス書の販促企画チームに所属しており、企業の代表など権威ある著者からの信頼も厚い。猫好き。

坂本 洋介

坂本 洋介

株式会社幻冬舎デザインプロ
代表取締役社長
フレグランスメーカーや広告業界にてアートディレクター・デザイナー職を経た後、書籍特有の信頼性に興味を持ち、幻冬舎メディアコンサルティングへ入社。「人の心を動かすデザイン」を信念に、書籍をはじめ、広告やWEB、プロダクトなど、幅広い領域のデザインを手がける。

PAGE TOP ▲