本書は高齢者たちへの応援歌でもあります。
『老後上手 老後ときめく「余白の人生30年」』
日本人の健康寿命が延び、テクノロジーの進歩によって豊かになった社会では、定年退職後の生活が注目されている。老い衰えて子どもの世話になるのか、それとも自立した老人として生きることができるのか、人々は選択を迫られている。
本書では、このような現代社会において、高齢者がより充実した毎日を送るためにするべきことを、自身の体験も交えて軽快なリズムで描き出している。今年定年退職を迎える人にこそ読んで欲しい、余白の人生を豊かに生きるための指南書。
幻冬舎ルネッサンスから2017年に『老後上手 老後ときめく「余白の人生30年」』を出版した野村恒夫氏。出版を決意したきっかけや出版後の変化を伺った。
―出版をされたきっかけ・目的は何ですか?
野村 「まえがき」にも書いたとおり、60代、70代の年金老人たちでやった大木の伐採における筋力、体力、知恵はすばらしいものでした。一方、ご婦人方も杖をついてよぼよぼ歩く人はなく、みんな背筋を伸ばして、旅行に、パーティに、スポーツにと人生を謳歌しており、元気そのものの今日この頃です。
老人たちがこんなに元気になるとは、だれが予想したでしょうか。
最近の高齢者たちの出版書は下流老人だとか、寝たきり、認知症などの悲惨な事例を心象膨大に取り上げています。高齢者の8割は健常者であり、多くが年金を受給し、豊かで、自由な生活を送っています。ただ生きる目的を喪失しているがために、毎日、流されるような生活に甘んじているのです。30年もの「余白の人生」を。
現在のテクノロジーの進歩は急速になっています。パラリンピックでも身体障害者が健常者に拮抗する成績をあげ、これからの15年後、20年後には骨盤や関節を人工骨に取り替え、自動運転車、AI車椅子によってどこへでも行けるようになり、高齢者たちの豊かな社会が創造されていきます。本書は高齢者たちへの応援歌でもあります。
―出版前後でどのような変化がありましたか?
野村 従来のわたしの著作は、テクノロジーなどのやや固めの内容であったので、みんなの反応はいまいちでしたが、今回の「老後上手」は近隣の高齢者、親族・知人(高齢者が多い)から大きな賛同を承っています。無為に過ごしていた毎日を考えはじめ、健康や仕事やボランティアなどに関心を示しはじめているようです。
―原稿に散りばめたこだわりや制作秘話をお聞かせください。
野村 幻冬舎はわたしの信頼する出版社であり、同社から出版させていただいたことは誠に感謝しています。編集担当の伊藤さんは若い方でしたが知識が豊富で、拙文を懇切丁寧に校正、修正いただいて感謝しています。
―読者へのメッセージをお願いします。
野村 わたしの社会観、基本理念は「XYZの理論」です。人類社会はずっと「団体主義社会」を堅持してきたのですが、「社会の情報化」によって知衆化社会に移行しはじめると、「規約の緩和」がはじまり、家族、会社、国家や自治体などの衰退がはじまります。そして、「市場原理社会」に移行をはじめ、21世紀前半はまさに市場原理全盛になろうとしています。豊かで自由な社会が到来するだろうと予測しています。さらに21世紀後半には「友愛の社会」に徐々に移行してゆくのではないかと推測しています。人間間を規定するものを「単位元」とすると、従来は「規約」によって規定されていたのですが、市場原理社会は「金、ブロックチェーンなど」が人間間を規定するようになり、さらにその先の社会では「友愛」が人間関係を規定するようになります。その頃は食うこと、生きることが容易になり、「主権の侵害」を喜びとするような社会になってゆくのではないと密かに推測しています。
既に高齢者の間にも、自立(インデペンデント)への移行がはじまっています。医学、テクノロジーを駆使して、子や孫、病院や老人ホーム、自治体やボランティアに依存しないで、自力で生きていこうとする風潮の風が吹きはじめているます。このような老後の、30年もある生活を、「自立=自由」な余生を送るための生き方を書いたのですが、高齢者の皆様方にご賛同いただけるでしょうか。
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