著者インタビュー

この世で信用してくれるのは編集者だけではないか、と一体感さえ覚えるほどでした。

『ザビエルの置土産 お菓子、ごちそう、ありがとう』

運動、ジャンケン、弁当……実は日本語じゃなかったの?
地球の裏側で今も公用語として使われているポルトガル語。
遠い地域の言葉と思いきや、実は多くの単語が日本語として生活の中に潜んでいるのです―――。
長年ポルトガル語に触れ独自で研究を続けた著者が、日本語とポルトガル語の意外な共通点を大公開。言葉の面白さを実感できる珠玉の語学エッセイ。

幻冬舎ルネッサンスから2017年に『ザビエルの置土産 お菓子、ごちそう、ありがとう』を出版したレナート・ミナミ氏。出版を決意したきっかけや出版後の変化を伺った。

 

―出版をされたきっかけ・目的は何ですか?

ミナミ 「長崎街道四百年」記念行事(2012年、直方文化連盟)でポルトガル語由来の日本語について講演しました。商社の駐在員として過ごしたブラジルのサントスは、日本人の多いサンパウロとは違い、一人の異邦人として異文化を体験できました。昼間ポルトガル語だけの生活ですと寝言もポルトガル語になります。夢の中でポルトガル人が何やら聞き覚えのある(子供の頃九州で聞いた)日本語を話していました。安土桃山時代、信長、千利休のころ日本語になったポルトガル語由来の言葉を集めて一冊にしたところ本書「ザビエルの置き土産」になりました。

 

―原稿に散りばめたこだわりや制作秘話をお聞かせください。

ミナミ on goingの初稿にもかかわらず、辛抱強くチェックしてくださいました。「まさか!」と一般には信じ難い内容ばかりでしたので、この世で信用してくださるのは唯一編集者だけではないか、と一体感さえ覚えるほどでした。帯の文言は任せてくださいと宣言されましたが、内容に肉薄されていました。

 

―ご出版された今のお気持ちをお聞かせください。

ミナミ 百十年前ブラジルに渡った日本人一世は姿を消してしまい今では三世四世の時代、日本でも歴史の狭間で永久に忘れ去られてしまいそうな日本語の歴史を想い起こすことができてホッとしています。必ず消える人間に対し、廃れても掘る人あらばいつしか復活しうる文化の関係を実感、それに携わることができたことを嬉しく思います。各項目にはアルファベット(ポルトガル語ほかフランス語、ドイツ語、イタリア語、チェコ語など原語)を表記しました。ポルトガル、ブラジル大使館、ブラジル日系人のみなさん(百五十万人以上)が証人になってくださると思っています。

 

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