著者インタビュー

私はいかに多くの人に支えられて仕事をし続けてきたのかと驚きました。

『島影を求めて』

“海の彼方に何があるのか―”。限りない好奇心を携えて、米ソ冷戦下の東西を股にかけた一人の商社マンであった著者は、後年水から企業を立ち上げ、経営者として奮闘する。本書は海を愛した男の人生、そして仲間と過ごした日々を克明に綴った“航海録”。「本書は、未知なるものへの限りない興味を持ち、海を愛し友を愛しまた、仕事では米ソ冷戦時代に東西を股をかけて幾つものプロジェクトを展開して、今は陸に上がった老船長、私の稀有な回顧録である。本書をシーガルの仲間、仕事の先輩・後輩、そして気骨のある若者たちに捧ぐ」(「序章」より)。

幻冬舎ルネッサンスから2017年に『島影を求めて』を出版した佐々木明廣氏。出版を決意したきっかけや出版後の変化を伺った。

 

―出版をされたきっかけや目的は何ですか?

佐々木 直接は私のかつての海の仲間が船上死した事が契機だったのですが、書き進めているうちに何故海に取り憑かれる事になったのかその原点に想いを馳せるに至りました。そして商社マンになった後、正に「島影を求める」かの様に無から有を求めて冷戦時代の対ソ貿易プロジェクト又、国内プロジェクトの数々を欧米諸国の企業とコンソーシアムを組み実現して行った希少な経験を今の若い人達に伝え残したいとの気持ちを強くした事にあります。

 

―出版前後で何か変化はありましたか?

佐々木 自ら本を読み返してみて、私はいかに多くの人に支えられて仕事をし続けてきたのかと驚きました。

一方、私は人前で仕事の話は持ち出さない事を常としてきましたが本書発売後、私と係わり合いの合った多くの人から「ああ、そうであったのか」、「良くぞ書いてくれた」として当社を尋ねて来る方が多く、本書に登場する「三茶の奥座敷」で毎晩のように楽しく旧交を温めています。

 

―出版社や編集者とのやり取りで印象深かったことはありますか?

佐々木 二つの会社の仕事に没頭しながら電車の中で書き続け最終40章近くにもなりました。

それをプロの皆さんから、時代の流れにそって第一部から第五部に纏める提案をして頂き結果、非常に締まった流れとなった事に心から感謝しています。

 

―原稿に散りばめたこだわりや制作秘話など、ご著書の紹介をお願いします。

佐々木 出版後、さまざまな方からe-mail、電話、書状でご評価を戴きました。その中に「今時の若いもん」への一徹を感じるとの言葉が幾つかあり。良くぞそれを感じてくれたと嬉しく思っています。テレビ番組では、お笑い、食い物、金儲け番組があふれ又、時代と共に日本人独特のモラルが失われていく中で私の様に生き、年老いては生きている今を楽しめる人生もある事をわずかな数でも良い安易に生きる今の若者に知って貰えれば、と思っています。

多機能のスマートフォンが登場した時、某評論家が若し大宅壮一さんが生きておられたならば「これで日本も1億総白痴となる時代が来る」と言われた事であろうと語った言葉が今、思い出されます。

 

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