空虚成分
ドーナツの空洞を“成分”として摂取したことはありますか?
一風変わった不器用な人々のあったかくて切ない人間模様を描く珠玉の短編集。
- ジャンル
- 小説 単行本
- シリーズ
- 新刊
- 著者
- 媛ひめる ・著
- ISBN
- 9784344930551
- 判型
- 4-6 ・ 316ページ
- 出版年月日
- 2020/10/29
- 価格
- 1430 円(税込)
内容紹介
洋一は、岳也のことをくしゃみさんと呼んでいる。
というのも、岳也が行く先々で人のくしゃみをこっそり録音しているからだ。
「くしゃみとルービックキューブ」
ドーナツの穴の空虚成分を発見した空間数理学者、飯野渉さん、老衰で死去、97歳。
あるとき新聞でそんな見出しを見つけたのだ。
今でも覚えている。見出しの横にはドーナツの写真があった。
ドーナツの真ん中の空洞部分に、細かい字で手書きらしいアルファベットの図式が書かれてあった。
「空虚成分」
■著者紹介
媛 ひめる(ひめ ひめる)
東京都生まれ、静岡県育ち、十九歳でまた東京、
それからずーっと東京暮らし。
2013年に「塔はそこにある」で三田文學新人賞を受賞。
2017年に「味覚ノスタルジア」でクリエイティブメディア出版の優秀賞を受賞。
好きな名詞=免疫力。乳酸菌。
好きな副詞=たっぷり。うっとり。
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