野島・夏島
短く消滅した日本海軍初の飛行艇部隊「横浜海軍航空隊」。
その知られざる活躍と、隊員たちの生き様を、
見守り続けた女性の視点で感動的に描いた本格歴史小説。
- ジャンル
- 小説
- シリーズ
- 新刊
- 著者
- 小川賢・著
- ISBN
- 9784344942080
- 判型
- 4-6 ・ 142ページ
- 出版年月日
- 2022/9/7
- 価格
- 1430 円(税込)
内容紹介
人の命を盾にして
生きる価値のある人間など、
どこにもいない
短く消滅した日本海軍初の飛行艇部隊「横浜海軍航空隊」。
その知られざる活躍と、隊員たちの生き様を、
見守り続けた女性の視点で感動的に描いた本格歴史小説。
【あらすじ】
横浜の語学専門学校に進学した奈津は、叔母に頼まれた見合い写真を持って、
横浜海軍航空隊の飛行艇の操縦手となった従兄の元を訪ねた。
だが昭和17年、従兄は新妻を残し、自分の飛行艇を盾に友軍の輸送船団を守り、
南洋のマーシャル諸島で戦死した。
奈津にそれを知らせたのは、従兄の友人で元民間航空会社のパイロットの朽木だった。
昭和20年になると、本土への空襲は激化し、横浜も絨毯爆撃にあう。
奈津は焼け野原で、はじめて戦争の本当の姿を知る。
8月15日の日本敗戦から数日後、朽木は終戦の連絡のため、
ボロボロになった九七式飛行艇で宅間湾から飛び立った。
奈津は、必ず帰ってくると約束した朽木の飛行艇を、
赤いパラソルをさして岸壁から見送る――。
■著者紹介
小川賢(おがわまさる)
出身地香川県。横浜市在住。大阪府立大学工学部卒。電力会社に就職し、
主に研究所で新エネルギー開発に従事。海外作品の翻訳作品を中心に、
チェコの作家フランツ・カフカの作品やイタリアの作家パヴェーゼの
作品を愛読した。自らの文芸活動としては同人誌・電子出版に「雪蛍」、
幻冬舎「暗闇の逃避」を発刊。
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