反乱兵の伝言
朝鮮戦争開戦中の警察予備隊で起きた若者たちの混迷と葛藤
- ジャンル
- 単行本 文学・評論
- シリーズ
- 新刊
- 著者
- 三上隆・著
- ISBN
- 9784344972384
- 判型
- 4-6 ・ 248ページ
- 出版年月日
- 2015/6/30
- 価格
- 1.1 円(税込)
内容紹介
太平洋戦争終戦から五年後、朝鮮戦争が勃発した。GHQは、日本で軍隊に変わる武装組織として警察予備隊を発足。警察予備隊に配属された三木義一は、青森県八戸にある米軍キャンプで訓練を始め、米式の訓練や生活様式に戸惑いを感じながらも、力を日に日に高める。
そんな中、部隊で犬猿の仲であった金井と中村が酔った勢いで口論になり、銃の撃ち合いをして、金井が死亡。このことを暴発事故として三木とその上司田中は隠ぺいしたことで苦悩する。
時を同じくして八戸に駐留する三木たち警察予備隊員に、日本海沿岸、北陸方面への移駐命令が下された。参戦が現実味を帯びてきたことで隊員の間には不安が広がり、退職希望者も現われ始め、「反乱」が起こり始めた。そんな隊員達を見ながら、三木もある「反乱」を起こすことを心に決めたのだった。
戦後の混乱期に発足した警察予備隊に関わった一人の若者を通して、当時の人々が未来に向き合っていく姿を描く。
■著者紹介
三上隆(ミカミタカシ)
八十歳を超え、企業経営の傍ら、作家活動を続けている。
その人生は、根源的は問いと常に向き合いながら、自らの“信念”と“誇り”を守り貫くための戦いの連続。東京陸軍幼年学校から神学校、そして警察予備隊への入隊。除隊後に京都大学に進み、在学中に京大滝川総長暴行事件に関わり自主退学。その後、日本社会党に入党し、離党後は、江田五月と菅直人とともに社会民主連合を結成、田英夫と楢崎弥之助が参加し社会民主連合、そしてめまぐるしい政界再編のなかで日本新党、新党さきがけ、民主党に合流。戦後日本という新たな国づくりと、国を動かす政治に関わりながら生きている。
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